後悔しない間取りの考え方
「家づくりで一番大切なのは間取り!」と言われるほど、間取りの良し悪しは住み心地に大きく左右します。
しかし、「もっとこうすればよかった…」「住んでみたら意外と不便だった…」と後悔している人も少なくありません。
間取りの失敗を防ぐためには、事前にしっかりとポイントを押さえておくことが大切です。
動線・収納・採光・プライバシー・将来のライフスタイルなど、考慮すべき点はたくさんあります。
この記事では、「失敗しない間取りの考え方」を詳しく解説し、よくある失敗例や成功のコツも紹介します。
これから家づくりを始める方は、ぜひ参考にしてください!

私たちも間取りについて、すごく悩みました。
でも、今思えば1番楽しかったな~!
- 失敗しない間取りの考え方がわかる。
- ポイントを押さえて間取りの後悔を減らせる。
- 間取りで忘れがちな細かいことを確認できる。
1. 家族のライフスタイルを考える


家づくりで間取りを決める際に、まず大切なのは、「家族のライフスタイルに合った間取り」を考えることです。
どんなにおしゃれで最新の間取りでも、生活スタイルに合っていなければ、不便を感じることになります。
例えば、以下のようなポイントを整理してみましょう。
- 家族の動線
→ 朝の準備はスムーズか?料理中に子どもの様子が見えるか? - 生活リズム
→ 早寝早起きの家庭か?夜遅くまで活動する家族がいるか? - 将来の変化
→ 子どもが成長したときの部屋の使い方は?親との同居の可能性は? - 老後は暮らしやすいか?
→ 段差や階段は大丈夫か?家のメンテナンスや手入れはしやすいか?
また、趣味や習慣に合わせた間取りも重要です。
たとえば、在宅ワークが多いならワークスペースを確保する。
家でのんびり過ごすのが好きならリビングを広めにする。
など、生活スタイルに合わせた間取りを考えることで、より快適な住まいになります。
家族みんなが「どんな暮らしをしたいのか?」を話し合いながら、将来を見据えた間取りを考えましょう!
また、今だけでなく、10年、20年後のライフスタイルも想像して間取りを考えましょう。



個人的には、家の外から入れる土間収納を作ればよかったな~と
少し後悔しています。まさか、家を建ててからキャンプにハマるとは…笑
2. 動線を意識する


家づくりで後悔しやすいポイントの1つが「動線」です。動線とは 家の中での人の移動ルートのこと。
家事や生活のしやすさに直結するため、間取りを考える際にはしっかり意識しておくことが大切です。
特に以下の3つの動線を意識すると、快適な住まいになります。
① 家事動線(家事を行うときに通る場所)
- キッチン、洗濯機、物干しスペースの距離が遠いと、家事の負担が増える。
- 「洗う → 干す → しまう」がスムーズにできる間取りが理想。
- キッチンはすれ違うことができるか?
- 冷蔵庫の開閉に問題はないスペースはあるか?
- 部屋干しの頻度はどれくらいか?ランドリールームは必要か?
- 回遊動線(ぐるっと一周できる動線)を取り入れると移動がスムーズ。
② 生活動線(生活の中の動き)
- 玄関からリビング、寝室、トイレなどの移動がストレスなくできるか?
- 来客時に生活空間が丸見えにならないか?
- 子供の友達が来たときリビングを通るか?通らないか?
- 帰ってきてから手洗い・うがいはどこでするか?
- 買い物後の荷物はどのルートを通るか?キッチンまで遠くないか?
③ 家族の動線(人の動きの導線)
- 朝の準備時に洗面所やトイレが混雑しないか?
- 洗面所は家族が同時に使用したとき問題ないか?
- 寝室と子供部屋、トイレの距離をどうするか?
- 仕事や勉強に集中できる空間を確保できるか?
動線が悪いと、無駄に歩く回数が増えたり、ストレスがたまる原因になったりします。
実際の生活をイメージしながら、スムーズな動線を意識することが大切です!
3. 収納計画をしっかり立てる


家を建てた後に「収納が足りなかった…」という後悔はよく聞く話です。
収納が少ないと部屋が散らかりやすくなり、せっかくの新居が生活感であふれてしまうことも。
収納計画を成功させるためには、「どこに」「どれくらい」「何をしまうか」をしっかり考えておくことが大切です。



私たちは、今持っているものをすべて書き出して
「どこにしまうかリスト」を作ったよ。
不要なものは断捨離もできて一石二鳥!
ポイントはこの3つ!
① 使う場所の近くに収納を作る
「必要な場所に、必要な収納をつくる」が基本ルール!
例えば、 キッチンには洋服は収納しませんよね?使わないモノの収納を作るとかえって不便になります。
置き場所を迷う「掃除機」「おもちゃ収納」「生活用品」「書類」などは、どの部屋がベストかよく考えましょう。
② 収納スペースは適切な広さを確保
「とにかく収納が多ければいい!」ではなく、収納率(床面積に対する収納の割合)が大切です。
目安として、 家の広さに対して収納率10〜15% がバランスの良い収納量と言われています。
ただ、注意が必要なのは奥行や高さを意識することです。
例えば、 奥行きが深すぎるとモノを取り出すときに出しにくいですよね?
高いところに収納すると取り出すのも一苦労です。
収納率だけではなく、取り出しやすさも重要になってきます。
ちなみに、収納に必要なサイズの目安はこんな感じです。
収納するもの | 必要な奥行き | 必要な高さ |
---|---|---|
衣類(ハンガー収納) | 45cm以上 | 90cm-150㎝ |
本・漫画 | 13cm以上 | 20〜30cm |
パントリー収納棚 | 30-40cm程度 | 30-50cm |
靴 | 35cm程度 | 30cm |
※あくまで目安です。使う人の体格によって異なってきます。必ず自分でサイズは測ってください。



棚の高さは可動棚にすることで自由に調整できるよ。
我が家の棚もほとんど、稼働棚にしたよ!
③ 将来の変化を見越した収納を考える
家を建てるときは「今の暮らし」に合った収納を考えがちです。
しかし、今後何十年と暮らしていく家なので徐々にライフスタイルも変化してきます。
ライフスタイルの変化によって必要な収納スペースや収納する物は変わります。
なので、遠い先を見据えた収納計画を立てることも必要となってきます。
① 子どもの成長に合わせた収納
- 小さいうちは、おもちゃや絵本を収納するスペースが必要。
- 小学生になると、ランドセルや学用品、習い事の道具が増える。
- 中高生になると、部活用品や衣類が増え、個室の収納が重要に。
- 可変式の収納棚や将来的に仕切れるウォークインクローゼットなどが便利!
- 子供が複数人いるなら部屋の仕切りをどうするか?も考える。
② 夫婦のライフスタイルの変化
- 仕事や趣味に合わせて収納の使い方が変わる。
- 趣味が変わって収納が必要になることも。
- 在宅ワークを始めると、書類やPC機器の収納が必要になることも。
- 収納スペースを柔軟に変更できるように設計すると安心。
③ 老後の暮らしを考えた収納
- 重たい物を上の棚に置くと危険なので、低い位置の収納を意識。
- 階段下や高い吊り戸棚ではなく、 取りやすい高さに収納を確保する。
- バリアフリー対応の収納(引き出し式収納・スライド式棚など)を取り入れる。
- 2階に物置を作ると運び出すのが大変になることも。



小さい子供や老後を考えると収納や棚の扉を
閉まるときにゆっくり閉まる「ソフトクローズドア」
にするのがおすすめだよ。
4. 採光・風通しを意識する


明るく快適な家づくりには「採光」と「風通し」がとても重要です。
日当たりが悪いと日中でも照明が必要になり、光熱費がかさむことも。
さらに、風通しが悪いと湿気がこもり、カビや結露の原因にもなります。
間取りを考える際には、自然光を最大限に活かし、風の通り(流れ)を意識しましょう。
① 採光を考えた間取りの工夫
- 南向きの窓を大きくすると、一日を通して明るい空間に。
- 東向きの窓は、朝日をしっかり取り込めるので、寝室などの朝日取り入れたい部屋におすすめ。
- 高窓を設置すると、奥の部屋まで光が届きやすい。
- 天窓を活用すると、周囲の建物に影響されずに採光を確保できる。
※天窓はメンテナンス性が悪く、夏場は熱くなりすぎる可能性もあるので注意!
また、窓の位置だけでなく、カーテンやブラインドの工夫も大切です!
採光を確保しつつ、外からの視線を遮るすりガラスやルーバー窓も検討しましょう。
② 風通しを意識した間取りの工夫
- 風の通り道を意識して、対角線上に窓を配置すると、効率的に空気が流れる。
- 引き違い窓よりも縦すべり出し窓(風をしっかりキャッチ)があると効果的。
- 階段の上部や吹き抜けに窓を設けると、暖かい空気が上へ流れやすくなる(重力換気)
- 勝手口や玄関にも小窓を設置すると、家全体の風通しがアップ!
風の流れを意識し、換気しやすい家は快適に過ごせる!
③ 採光・風通しのバランスを考えよう
採光と風通しは、どちらも大切ですが窓の取りすぎも注意!
- 大きな窓を取りすぎると、夏は暑く冬は寒い家になりやすい。(断熱対策が必要)
- 北側に窓を設けすぎると、寒さの原因に。(必要に応じて断熱性の高い窓を採用)
- 「どの時間帯に光を入れたいか」を考えて窓の位置(方角)を決める。
- 風が抜ける道をつくるため、開閉できる窓をバランスよく配置する。
- 断熱性能の高い窓やカーテンを選び、夏は涼しく冬は暖かく!
採光と風通しを意識することで、自然の力を最大限に活かし、快適で省エネな住まいをつくることができます。
家の向きや周囲の環境も考えながら、ベストな間取りを計画しましょう!



我が家の場合は、光を取り込みつつ
できるだけ窓は少なくしたよ。
5.効率だけではなく遊び(こだわり)を取り入れる


最後は、効率や性能を求めすぎないこと!
今の時代は、どれだけ効率がいいか。どれだけ性能がいいか。が重要と言われています。
でも、効率や性能だけを求めすぎても面白くないな~と個人的に思います。
例えば、高気密高断熱にこだわりすぎて、採用したい間取りや設備が入れられなかった。
となると、なんだかなぁ~っておもいませんか?
せっかくの注文住宅なのにありきたりな家になった。なんて嫌ですよね。
何が言いたいかというと…
「効率や性能も大事だけど、間取りや設備など自分が理想とするものまで諦めないで!」
ということが言いたかったです。
もちろん性能・効率第一だったら全然オッケーです。
でも、今、最新の性能だとしても、多分何年後かには普通の性能と言われると思います。
なので、個人的にはこだわりたいところは思い切ってこだわるのがいいと思います。
後悔しない間取りの考え方【まとめ】
間取りを考える際には、家族のライフスタイルに合っているか。
動線や収納計画、採光・風通し などのポイントをしっかり押さえることが大切です。
特に、動きやすい生活動線や無駄のない収納スペースを確保することで、快適な家になります。
また、将来のライフスタイルの変化にも対応できるよう、柔軟性のある設計を取り入れるのも重要です。
採光や風通しを考えた窓の配置に工夫をすれば、明るく健康的な住まいをつくることができます。
「今の快適さ」だけでなく「未来の暮らしやすさ」も考えながら間取りを決めていきましょう。
事前にしっかりとシミュレーションし、後悔のない理想の住まいを実現してくださいね!